
多摩川河口
神奈川県(神奈川県川崎市)多摩川河口の野鳥
アオサギ
ウミネコ
エリマキシギ
カルガモ
キアシシギ
キョウジョシギ
コアジサシ
コサギ
コシジロウズラシギ
シロチドリ
シロハラクイナ
セイタカシギ
ソリハシシギ
トウネン
ハマシギ
メダイチドリ
ユリカモメ
レンカク
(ブログで地名と関連して言及された野鳥です。この場所で観察された野鳥とは限りませんのでご注意下さい)
多摩川河口 画像
多摩川(たまがわ)(英称:TamaRiver)は、山梨県・東京都・神奈川県を流れる多摩川水系の本流で一級河川。下流域において東京都と神奈川県の県境としての役割も担う。県境全長138km、流域面積1,240km2。堤防はあるものの、首都圏の一級河川でありながら護岸化されていない部分が多く、川辺の野草や野鳥が数多く見られる自然豊かな河川である。
河口付近は、左岸(大田区)には羽田空港が建造され護岸化されているが、右岸(川崎市川崎区)や中州には泥や砂が堆積し、河口から数kmにわたり、東京湾内では比較的広い干潟やヨシ原が形成されている。
かつての多摩川河口付近は遠浅になっていたため、江戸時代より新田開発のための干拓が始まっていたが、大正期以降にはさらに工業団地造成のための埋立が進められ、海岸線の姿は大きく変貌した。
この河口付近では、かつては海苔の養殖や貝捲き漁が盛んに行われていた。高級海苔の代名詞として呼ばれた「浅草海苔」は、かつて養殖されていた浅草付近の市街地拡張に伴い養殖漁業が周辺地域に移っており、18世紀初頭には品川・大森での養殖が盛んであったが、河口付近では明治4年に大師河原(現在の川崎市川崎区)で養殖が始まり、産した海苔は「大師のり」と呼ばれ高級浅草海苔として取引されたという。また、河口付近の遠浅の海ではアサリ、ハマグリ、バカガイ(アオヤギ)が大量に獲れ、羽田・大森ではウナギ、カレイ、コチ、ギンポ、アイナメ、エビなどが水揚げされる、豊かな漁場であった。
ところが、昭和になると京浜工業地帯の一角として鶴見寄りから進められた埋め立てが河口付近まで及ぶとともに、工場廃液による海の汚染が進み、昭和30年代になると獲れた魚が油臭くて買い手がつかなかったという。また昭和44年になると多摩川河口付近でも埋立計画が立ち上がったことを受け、河口付近の沿岸漁業は昭和48年に漁協が漁業権を手放すことで終焉となった。
しかし、今なお多摩川河口には僅かながらも貴重な干潟環境が残っている。こうした環境は、今や東京湾内では当地のほかに三番瀬、谷津干潟、盤洲干潟(小櫃川河口付近)、富津干潟など限られた地域に残るのみであり、しかも東京湾内の西岸では唯一の天然干潟でもあることから2000年代に入ってから詳細な調査が進められており、「日本の重要湿地500」に選定されるなど希少かつ貴重な環境として認識されている。
河口付近の岸辺は汽水域になっており、泥質および砂質の干潟が共存している。また潮の干満の影響を受けるため好気的な環境が維持され、こうした環境は好気性生物による水質浄化(BOD・COD低下)作用が高いことに加え、現在でもたとえば下記のような底生生物が確認されている(詳しくは文献を参照)など、僅かな空間にもかかわらず多様な生態系が維持されている。
多摩川河口の野鳥
イソヒヨドリ,ウミネコ,カルガモ,カワセミ,ゴイサギ,コサギ,シロチドリ,セッカ,ツバメ,ハクセキレイ