アマツバメ(雨燕、Apus pacificus)は、動物界脊索動物門鳥綱アマツバメ目アマツバメ科アマツバメ属に分類される鳥。
分布
種小名pacificusは「太平洋の」の意で英名と同義。
インド、インドネシア、オーストラリア、カザフスタン、カンボジア、シンガポール、スリランカ、タイ、大韓民国、中華人民共和国、台湾、朝鮮民主主義人民共和国、日本、ネパール、パキスタン、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ラオス、ロシア東部
夏季に中華人民共和国、日本、ロシア南東部、ヒマラヤ山脈で繁殖し、北半球における冬季は東南アジアやオセアニアで越冬する。日本には夏季に基亜種が北海道、亜種アマツバメが本州、四国、九州に繁殖のため飛来(夏鳥)する。
形態
全長19-20cm。翼開張43cm。尾羽はアルファベットの「V」字状。全身は黒や黒褐色の羽毛で覆われる。下面には白い横縞が入る。喉と腰は白い羽毛で覆われ、英名(white-rumped=白い尻をした)の由来になっている。
分類
4亜種に分かれるとされる。
生態
高山帯や海岸の断崖などに生息する。渡りの際には平地や市街地で見られることもある。
がん壁等にしがみ付いてぶら下がるように止まる。地面に降りると、脚で歩いたり羽ばたいて飛び立ったりできない。食性は動物食で、昆虫類を食べる。交尾や睡眠を飛びながら行なう事もある。
繁殖形態は卵生。断崖に空中で集めた枯草などを唾液で固めた皿状の巣を作り、日本では6-8月に1回に2-3個の卵を産む。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は約40日。 又、飛行速度は106MPH(169km/h)に達することもあり鳥類の中でも最速の部類に入る