明治神宮
東京都(東京都渋谷区代々木神園町)明治神宮 画像
明治神宮(めいじじんぐう)とは、東京都渋谷区にある神社。明治天皇と昭憲皇太后を祭神とする。初詣では例年日本一の参拝者数を集める。
内苑と外苑に分かれており、内苑には日本各地や朝鮮半島・台湾からの献木365種約12万本が計画的に植えられた。1970年(昭和45年)の調査時には247種17万本となっており、都心部の貴重な緑地として親しまれているだけでなく、人工林が意図的に自然林化されたものとしても注目されている。
明治神宮を設営する場所として選ばれた代々木御料地付近は、元々は森がない荒地であった。そのため、神社設営のために人工林を作ることが必要となり、造園に関する一流の学者らが集められた。設計には、林学の本多静六、本郷高徳、上原敬二、川瀬善太郎、中村斧吉(林苑課長)、大溝勇、山崎林志、中島卯三郎、農学/造園の原煕、大屋霊城、狩野力、太田謙吉、森一雄、水谷駿一、田阪美徳、寺崎良策、高木一三、森一雄、井本政信、北村弘、横山信二、石神甲子郎、また、奈良女子高等師範学校(現奈良女子大学)の折下吉延らが参加した。折下らは神宮外苑のイチョウ並木などもデザインする。
こうして集められた明治神宮造営局の技師らは1921年(大正10年)に「明治神宮御境内林苑計画」を作成。現在の生態学でいう植生遷移(サクセッション)という概念がこのとき構想され、林苑計画に応用された。当初、多様な樹種を多層に植栽することで、年月を経て、およそ100年後には広葉樹を中心とした極相林(クライマックス)に到達するという、手入れや施肥など皆無で永遠の森が形成されることを科学的に予測され実行された。いわば、これが造園科学的な植栽計画の嚆矢であって、日本における近代造園学の創始とされている。なお、植林事業そのものは1915年(大正4年)には開始されている。
明治神宮の野鳥
冬:マガモ,オシドリ,モズ,ルリビタキ,ジョウビタキ,トラツグミ,シロハラ,ツグミ,メジロ,アオジ
夏:カイツブリ,キジ,ヤマガラ,カワラヒワ,オナガ