氷上姉子神社
愛知県(愛知県名古屋市緑区大高町火上山)氷上姉子神社 画像
氷上姉子神社(ひかみあねごじんじゃ)は、愛知県名古屋市緑区にある神社。
熱田神宮の摂社で延喜式内社。
仲哀天皇4年(195年)、天火明命の子孫で尾張国造だった乎止与命(おとよのみこと)の館趾の地に創建されたと伝えられている。持統天皇4年(690年)に火上山の麓の現在地に遷座。旧社地には元宮社が鎮祭された。
かつてこの地は火高火上(ほだかひかみ)と称しており、「延喜式」には火上姉子(ほのかみあねこ)神社と記されている。この地域に火災が度々起き、永徳3年(1382年)には火上姉子神社が被害を受けた事から、火高を大高に、火上を氷上と改めたとも伝わるが、同神社のパンフレットには「貞治3年(1364年)の『尾張国内神名牒』には「従一位上氷上姉子天神」と記されていた」ともあり、この部分は若干混乱している。また、後に地名は「火上山」に復して現在に至る。
なお、「姉子」とは「夫のない乙女」の意味で、日本武尊が東征の帰途に宮簀媛命を偲んで詠んだ歌から付けられたと言われている。
現在の本殿は明治26年(1893年)に神明造に建て替えられる以前の熱田神宮の別宮・八剣宮の本殿を移築したもので、戦災を免れた貴重な尾張造である。