大台ヶ原山
奈良県(奈良県吉野郡上北山村)大台ヶ原山 画像
大台ヶ原山(おおだいがはらやま)は奈良県吉野郡上北山村、同郡川上村および三重県多気郡大台町旧宮川村に跨って座す山。深田久弥によって「日本百名山」の一つとされている。日本百景、日本の秘境100選にも選ばれている。最高点の日出ヶ岳は標高1694.9mで三重県の最高峰である。
2.11日あたり入山出来る人数
頂上が平坦な複数の山からなる東西5kmほどの台地状の山塊が存在し、これを大台ヶ原(おおだいがはら)と言うこともある。このような頂上が平坦で周囲を傾斜が急な崖で囲まれている地形を隆起準平原というが、大台ヶ原は日本では珍しい隆起準平原の例である。
また大台ヶ原は世界的に見ても多雨地帯であり、これが植物や動物など生物の生育と分布に大きな影響を与えている。そのため吉野熊野国立公園のなかでも特に規制の厳しい特別保護地区に指定されている。日出ヶ岳の直下、正木嶺や正木ヶ原ではトウヒの立ち枯れと笹原が見られる。これは、1959年(昭和34年)に近畿地方を襲った伊勢湾台風がそれまで地表を覆っていた森林を破壊し、その木々が流出したことによりそれまで地面に自生していたコケ類が衰退、代わって、ササ類が繁茂し始めたためである。
その笹を主食とするニホンジカの数が増え、針葉樹の実生や樹皮までも採食するといった複合的な要因によって現在の環境に至っている。環境省ではシカが環境に与える影響が大きいとして個体数の調整(捕獲)を実施してきているが、自然保護団体からは、シカと環境変化の因果関係は不明であり駆除を行うべきでないという意見も出ている。
また、オオルリやコマドリ、コノハズクなどの野生生物の生息地として重要であるため、面積にして18,054haが国指定大台山系鳥獣保護区(大規模生息地)に指定されている。うち1,403haは特別保護地区である。
1961年に大台ヶ原ドライブウェイが開通してからは、手軽に訪れることが出来る山となり、登山者や観光客が激増したことも自然に影響を与えている。
大台ヶ原山の野鳥
ウグイス,ゴジュウカラ,シジュウカラ,ヒガラ,ビンズイ,ミソサザイ