ズアカアオバト（頭赤青鳩、学名：Treron formosae）は、ハト目ハト科に分類される鳥。

形態

全長35cm。アオバトと似ているが、体はやや大きい。全体的にオリーブ色で、頭頂から背中、尾までが灰緑色、額から喉、胸にかけては暗い黄緑色。風切羽は黒褐色。台湾の亜種は頭の上部に赤色の部分がある（これが和名の由来である）が、日本の亜種には赤色部はない。

日本には、亜種リュウキュウズアカアオバトとチュウダイズアカアオバトの2亜種が生息するが、両者の違いは体の大きさ（亜種リュウキュウズアカアオバトの方が一回り大きい）位である。

分布

屋久島から南西諸島、台湾、フィリピン北部に分布する。生息地では留鳥である。

生態

平地から山地の常緑広葉樹林に生息するが、人家周辺の庭木にも時々現れる。

「ボアーオ　ボアーオ」と鳴く。この声が尺八と似ているため、シャクハチバトと呼ぶ地域もある。

主に樹上で果実や種子等を食べるが、地上で採餌することもある。

繁殖期には林内の樹上に営巣する。産卵期は5月頃、卵数は2個。